皆さん こんばんは 月読命の子孫です 。
前回は、まずは月の光編の第一弾として、懐かしい「あきやま」のあった場所に出来た「暁」というお店を訪問して、「あきやま」を想い出しながら落ち着いた雰囲気を楽しみ、そして2件目は「カフェ アンド バー ワイワイ」という「喫茶 ハマ」のあった処にできた、フランスはリヨン帰りのマスターが腕を振るう、昔の江古田銀座らしくないお店に寄り道して、江古田の夜を楽しみながら、すっかりエンジンのアイドリングが完了した私です。いよいよ今夜はエンジン全開、フルスロットルで動き始めます。
「カフェ アンド バー ワイワイ」でも満足してお店を出ました。お店出て右 三菱UFJ銀行の方へ歩き出します。そして、三菱UFJ銀行の交差点を左へ曲がり「乃がた」へと向かいます。この道は拡幅計画が実施されるそうです。「でも、ここだけ道路広くしてもその先が狭い道なのに、あまり意味ないんじゃない?」と思いながら2本目を左へ曲がります。3件目でやっと昔懐かしいお店を訪問です。すぐに「乃がた」の煌々とした灯り、のれんをくぐって「ガラガラ」扉を横へ引きます。「おっ、すごい、いっぱいだ」1名様だからカウンターで良いし、カウンターは2席くらい空いてますが、「写真撮るのに満席はあまり好ましくないなあ」と考え「もう1件他行ってからくるか」と扉閉めます。
なかなか目的が果たせません。「備中にしよう」と来た道をそのまま江古田駅の方へ向かって歩きます。10m程歩くと左側の上の方に「何?これ 昨年こんなのあったっけ?江古田文化がミニシアターで再開した?でもチョット変、暫し注目。1階は魚がし鮨 となってます。昔の映画の好きな人達が集うお寿司屋さん? 「吉永小百合 青い山脈」「石原裕次郎 狂った果実」の絵看板。真中に「半兵ヱ」とあります。「半兵ヱ? 服部・・・それは半蔵、 黒田・・・それは勘兵衛、 そうだ! 竹中半兵衛だ(違うっ!飲み屋だっ!) ちなみに竹中半兵衛(竹中重治)は豊臣秀吉の軍師として・・・やめとけ!!! とっいうことで「行ってみよー」となりました。(昔のお店訪問どうなった?不安)
「お店へGO-! 新規開拓!(既に今夜2件行ってんだろ)」で入り口探します。「入り口何処?」わかりません。建物の正面右側に狭い階段が1つあります。「ここかな?」って行ってみると、古いポスターと聞いたことのない商品の「ホーローかな?いやいや鉄板にペンキだろう」の看板。上の方に「半兵ヱ」の照明があります。「ここだ、よし、行こう」
興味津々、わくわく です。階段を登り終わると昔っぽい入り口。 「ガラガラ」っと 入ります。 入ってすぐ目の前、駄菓子屋さん、「いらっしゃいませ!の声と案内で奥へ」歩きながら店内を見ます。「へー これはおもしろい、こんな店あるんだ、今日2回目の大きな収獲」と大変気を良くします。中はテーブル席とカウンターです。席(カウンター)へついて、またまた「これこれこういう者だけど」と、お願いすると「ありがとうございます。宣伝にもなるので こちらこそ喜んで」と気持ちの良い承諾をくれました。「武蔵大生 今日は休みだけど バイトでいます」だって。
それでは写真を撮らせて頂きます。店内を移動すると「えっ えっ えっ!すごい 雰囲気だけでない、実際に再現してる、ここまでやる」そうです、店内は昭和30年代~40年代前半を 「これでもか」 ってくらい再現してるのです。おまけに、個室がもっとすごい、当時の茶の間(居間)になっています。勿論中で飲食できます。極めつけは奥に「トリスバー」が再現してあって、ここも勿論客席です。「やるなー、今度皆で来たらおもしろいかも」と用意された席に再び着きます。
この雰囲気だとお酒は「ハイボール」にしましょう。ハイボールは今の新しいお酒ではありません。この時代のお酒です。それも都会人のお酒。当時はサワーなんか無いし、ワインも一般的でない。低アルコールなんて存在しないのです。ジョニーウォーカーの黒が1本10,000円(酒屋で)の時代です。当然、この私も幼稚園や小学生のころですから詳しくは知りません。このハイボール、子供の頃両親が自宅で作って飲んでいる時、炭酸水もらって、麦茶を炭酸水で割って子供用ハイボールって飲んだ記憶あります。味は覚えてません。
つまみは、表の看板に「炭火串焼」とあったのでまずはそれを。砂肝、手羽、レバー等5本、それとメニューみて「昭和の時代らしいの無いなー」と思いながら、「ホルモンの空揚」お願いしました。ハイボールをクピクピやりながら案内してくれた店員さんに話をかけます。彼は店長ではないですが、店員さんたちのリーダー各のようです。結構お店仕切ってます。お店の売りは炭火串焼、焼き鳥も焼き方に拘っていました。お通しはキャベツですが、おかわり自由。でも私は うさぎではないし、草食系ではありません。キャベツいらない。大阪で串揚げのときはキャベツありがたいですけど。それとスープがサービスです。でも今日はいらない。液体入れる余裕があれば、ハイボールいきます。クピクピやってると、昔超懐かしいCMの音声がBGMで絶えず聞こえてきます。「ここまでやる」徹底してます。すごい。ここで店員の彼に「ここは江古田文化を意識したの?って聞いたら、それ何ですか?」だって。「ガーン!」 江古田文化知らないようです。「これはオーナーが意識した店作り?」って聞いたら「全国チェーン店です」の応え。「えっ 知らない」
ビックリです。全国40店舗のチェーン店。他にはこの辺では、池袋サンシャイン通り(しょっちゅう行くけどあったかなー?)新宿靖国通り、渋谷道玄坂にあるそうです。江古田以外は都心、それも主要ターミナル地域。江古田ってそんなに魅力のある地域なのかって思いました。こんないい街で学生時代を過ごしたのか。もっと楽しめば良かった。(十分楽しんだ)
注文した炭火の焼き鳥出てきました。「あっ しくじった。タレだ。タレは肉の味を隠すし、炭火の香りが消える。いつも塩なのに・・・それだけ料理の注文に集中してなかったってことです。(兎に角お店が面白かったです。チェーン店でも魅力があれば良いです) ホルモンの空揚はやわらかく、食べやすかったです。つまみとハイボールで懐かしいCMのBGMを聞きながらくつろぎます。やっぱり私はオヤジだ、自覚します。
「しかしこのCM懐かしいなあ」 次々と新しい感覚(本当は超古い)が目覚めます。もっと聞いていたいけど「乃がた」行かなくては目的から外れます。「もしかしたらまだ混んでるかもしれない、でも無理やり入っちゃお」っと決めて、お勘定しました。いやー面白かった。 もう一度来ても良いかも。と思いつつ出口を出ると、担当の店員さん、出口出たとこまで送ってくれて丁寧に挨拶、そして見送ってくれました。「いやー 嬉しいですね」 今晩は本当に気持ちの良い夜です。
ちなみに、今夜訪ねた3件、写真撮影と取材には、大変気持よく承諾してくれました。ましてや、30年前と聞いて、逆に色々当時のこと聞かれました。
「半兵ヱ」を出ます。階段をトコトコと降りて右へ。「乃がた」はすぐ、1分も掛かりません。のれん越しに中を覗きます。江古田着いて4件目、やっと来ることが出来ました。昔懐かしいお店。長い道のりと誘惑。それ程江古田は魅力的な街です。目的の店無く江古田に来ても、気に入ったお店が見つかる。そんな街が江古田です。
「ありゃ まだ混んでる。何で?すごいな」と思いつつ中へ。さっきよりはお客さん減ったけど、盛況です。扉引いて「1人良い?」って声掛けながら勝手にカウンターに着きます。ウーロンハイ注文して店内見ます。全く変ってないです。入り口上の訳の解らない鉄砲(火縄銃? 猟銃? ライフル?)30年前既に飾ってありました。堂々と飾ってあるのですから、危険ではないのでしょう。「内装1回くらい変えたかな?」程度の昔のままです。このお店、江古田の中では料金チョット高めのお店でした。ゆっくり飲むとき来ました。でも結構来てましたねー。「しかしこの店、年寄りばっかだなー」
ウーロンハイ飲みながら、おかみさんに「30年前よくここに来てて・・・」って説明したら「あら、ここに今来てるお客さんたち 皆 殆んど30年以上前からのお客さんよ」だって。どおりで年寄りばっかりです。私は若い方です。でも、このおかみさん私は知らない。そこで「30年前お店に居なかったよねー」って聞いたら、「当時はまだ小学生だったから」だって。
「ウソつけ!せいぜい高校生だろ」っと心で思いながら、つまみを選びます。おっ、くじらベーコン(630円)がある。「あきやま」思い出し、まずはこれをお願いします。出てきたくじらベーコン見て驚きです。「おおー、これはすばらしい。この油具合の肉の艶」最近はくじらベーコン、知名度が無くなったせいか、滅多にまともな品に出会わない。今時、くじらベーコンを頼む飲み助は、本当の昔のくじらを知っている人達です。チェーン店やそこいらの品では、くじらベーコンとは認めません。それにこの値段、安すぎ。都心のまっとうなお店でお願いしたら最低1500円以上はします。「やっぱり江古田は良いなー」
ところで、「武蔵大生来る?」って聞いたら、武蔵どころか学生は全く来ないそうです。本当に時代は変りました。
写真撮りましたがどうしてもお客さんが入ってしまいます。でも誰も気にする人は無し。皆、自分達の世界に夢中です。
カウンターに陣取り、自分の世界に浸ります。「しかし落ち着くなー」 大学時代この店の雰囲気と落ち着きは好きでした。当時から「乃がた」が好きで飲みに行ってた私たちは、外見は若くても中身は既に年寄りだったのかも知れません。
隣の席には一人で無駄口きかず、ゆっくりと静に酒を楽しんでいる老紳士です。「何かドラマの1シーンに出てきそうな感じです。どんな人なんだろう?声掛けると迷惑そうだからやめとこう」 こちらも気を使います。飲み屋にも暗黙のルールがあります。一人静に飲んでるお客さんに気安く話しかけてはいけません。
池袋西口ですが、たまに行く「ふくろ」という、場末ですが大衆酒場があります。殆どが一人飲みのお客さんです。3階建でオールカウンターの店ですが、グループで来た客も、一人で来た客も知らない隣の席の人には話しかけません。皆、自分の世界に浸り静に飲んでます。酒好きが集う、まさに本当の大人の飲み屋です。酔っ払って、辺り構わずベラベラ話掛ける人は嫌がられます。
実は、私は一人居酒屋が大好きです。一人で好きなつまみでマイペースで、ゆっくりと飲っている時が一番落ち着きます。どっぷり自分の世界です。注文の時以外しゃべりません。そんな時、知らない隣の酔っ払いに話かけられると、適当に話しを合わせ、ソソクサとその店出て、河岸を変えます。3年程前に一人居酒屋の良さに気づきました。良いお店の情報を入手すると必ず一人で行きます。そんななかで一番好きなのは神楽坂や荒木町の割烹で板長や女将相手に一人飲ることです。でも幹事の皆さんやリーデルクランツのメンバーと飲むのは、違った意味で大好きです。
同じ目的を持った仲間と同じ目的を前向きに話し合いながら飲むのは、これはこれで楽しいです。楽しみにしています。
飲みに行く時は、必ず声掛けてくださいよ。おっと失礼しました、こっちから声掛けてました。
「乃がた」 落ち着いて、足とカウンターに座ったお尻に根が生えてきました。一人居酒屋楽しんでいる場合ではない。「次~!行かねば。お月さまに申し訳ない 次は備中だ」 酔いを自覚してます。「楽しかった、また来るねー」っとお店出ます。お店出て左へ。江古田駅の方に歩くとすぐ左側に「すた丼」の看板です。最近急に増えた「すた丼」です。
この「すた丼」ほんの2~3年前までは早稲田で若者相手に頑張っていたのです。お店の場所は、高田馬場駅から早稲田通りを地下鉄早稲田駅方向へ凡そ500m位の所にありました。丼ご飯に豚肉をにんにくダレで炒めた具の上に生タマゴのせて超大盛りの人気メニューが店名の「すた丼」でした。濃い目の味ですが結構いけました。正に若者向き、学生のためのお店です。勿論、食の量に自信のあるサラリーマンもいます。味は悪くないし、580円という安さでした。早稲田にあったお店、私も紹介されて行きました。味は濃いけど、ベースは美味しいです。普通値段で超大盛りでした。何度か行きましたが、完食出来たことは1回もありません。1度いくと「今後半年は行かなくていいや」と毎回思います。で半年以上経っって行ってました。濃いけど味は不思議と魅力でした。その「すた丼」・・・がチェーン展開しているようです。「味はどうかな?、今夜はいかないよ」 さすが、学生の街です、早々に「すた丼」が進出するとは。
「すた丼」と「半兵ヱ」・「乃がた」の通りの写真を撮って(いい灯りだな~)備中へと向かいます。出たとこ左へ曲がって次のところを左へ入って10mです。ありました!「備中」・・・ あれ?よく見ると「備中」ではありません。「備中家」です。
店構えも昔とは違う。それは30年前だから改装したとしても私が通ったのは間違いなく「備中」です。似てるけど違う。いや、店構えは記憶と違う。似てはいない。「備中」の人気に便乗した偽物?じゃあ本物は何処行った。昨年の「ぱあ散歩」から勘違いのままだったの?
兎に角入ってみましょう。「ガラガラ」 いや、扉は既に開いていました。中に入って迎えてくれた店員さんに「これこれこういう者」の説明は長いので「武蔵大を30年位前に卒業したOBだけど中の写真撮っていい?」って聞くと、「チョット待って下さい」との応えで大急ぎで店長風(マスター風)の人に相談した後、「どうぞ」って気持ちよく案内してくれました。店内は記憶と全く違います。でも、中へ入るとすぐ目の前に
「江古田名物 すっぽん鍋 うなぎ 酒蔵 備中」の木札が吊るしてあります。「どうなってんの?」板の間を案内されカウンターへの一番奥へ(足元は堀ゴタツ風のやつ)。席に着いて飲み物(チューハイ)と鳥ナンコツの梅あえ(さっぱりして食感あって美味しかったです)注文しました。今回の、ぱあ散歩読むと私の好み判っちゃいますよね。(八木さんへ・・・今後飲みに行く時は、私が席に着く前に、気を利かせて飲物と料理を注文しておくように)
一息就いたところで「30年前ここは備中というお店で、たまに来てたんだけど、この備中家と何か関係あるの?」と聞いてみました。聞いた相手はオーナー兼店長・板長でした。ここは36年前このオーナーが「備中」として店を始め、10年前に気分一新で「備中家」と店名を変え店装も変えたそうです。当時のお店と新しいお店の同時訪問です。「36年前ですか、古いですねー」と云ったら「お客さんも30年前は古いですねー」だって。「当時ここですっぽん食べましたよ、入ったところの木札見ました、まだやってるんですか?」って聞いたら、予約のみで扱っているそうです。
社会人になって半年位経った私は、初めて買った馬券がビギナーズラックで当たってしまったのです。そのお金で弟連れて すっぽん鍋フルコース食べるため、わざわざ「備中」に行きました。(といっても、毎夜あちこち勢力的に遊び歩いていたので、わざわざという程のことはないか) 食べ終わった甲羅に自分の名前書いて、お店の壁に記念として掛けておくのも、「備中」の売りでした。いっぱい掛かっていました。「すっぽんだけでなく スズメやカエルも確かここで食べたよ」って聞くと「いつもではなく、たまにスポットで出していた」とのことです。スズメは美味しかったです。
この「備中家」は武蔵大生や武蔵野音大生のバイトが多いそうです。
オーナーと昔の頃の話を色々しながら「確か、この2階あたりだったと思うけど、歩一歩(ホイッポ)っていうサラダのお店ありましたよね?」って聞いたらマスター、「歩一歩知ってるんですか。歩一歩知ってる人がお店に来るのは、大変珍しい、最近はず~っと 来たことないです」と超驚きの超喜んで「いやー珍しいなあ~の連発です」 何故ここのオーナーがこんなにも喜んでくてるのかといいますと、「歩一歩」は以前は音大側にあって、そこから「備中」の2階に移転してきたそうです。その後「備中・・・今の備中家」のオーナーが「歩一歩」を引き継いで、そのまま経営していたそうです。
いやいや、オーナーも驚きのサプライズタイムでした。チューハイクピクピ飲りながら、昔の話は尽きません。(一人黙ってゆっくりと飲っていては取材にはなりませんので)
時計を見るとこんな時間。いくら月読命の子孫でも、かぐや姫ではないので月からのお迎えはありません。送迎あれば良いのに。電車に乗って帰らねば、朝日を浴びると灰になってしまう(ドラキュラか?) 今夜は5件楽しんだなあ。
江古田駅は「早く帰りなさい」と帰宅を勧めています。
ということで本日はおしまいです。
さて、私たち仲間が進出するのは江古田だけではありません。
次回は江古田を離れた、かつての遠征地に出かけます。
次回.は軽めにサラットにしたいと思います。
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